4/15 Agile Japan 2011行って来ました! - ワークショップW-2編

ワークショップW-2について綴ります。


【ワークショップW-2】
女性が働くことの可能性を考える
〜IT業界は女性が働きにくい世界なのか?〜
スピーカー:日本マイクロソフト株式会社 執行役 佐々木順子氏
スピーカー:株式会社アネゴ企画 代表取締役社長 上田雅美氏


Agile Japan初のWOMANSセッションとのことと、事前にこの講演に向けたアンケートに回答をしていたので、このセッションは初めから参加を決めていました。


アンケート結果を見ながらスピーカーのお二人を中心にトークライブ形式で進めようとのことから、セッション開始と同時に参加者全員が前の方の席に集められました。折角の機会なので初めは3〜4列目に座っていたのですが、最前列に移動しました!するとお隣にDevLOVEの@quindimさんが!楽しく拝聴させていただきましたが、次のセッションで@quindimに無礼を働いてしまいました(/_;) その様子は次回w。


アンケートとトークの中心はダイバーシティ、その中でも特に性に関することでした。この話題は特に日本では女性蔑視からスタートしてしまうので非常にセンシティブではありますが、そうなっているのは「男が悪い」的な進行でなく、「本当に男女平等か?」「女性が活躍するには」「女性にとって働きやすい職場とは」といった視点で進行されましたので、居心地は悪くなりませんでした。


さて本題ですが、スピーカーお二人とも筋の通った持論や背景、事例を語っていただき大変興味深かったです。それより残念だったのは、アンケートの回答で私にとっては「まじかよ!!」と思うトンデモ回答が散見されたことです。


気軽に書いているブログでイデオロギーを展開するのも嫌なので、いくつか印象に残ったことや感想を綴りたいと思います。


まず、思いのほか「仕事の出来」「職能的属性」が男女と言うたった2つのカテゴリで傾向化されているアンケートに驚きました。「A型の人って几帳面だよね」「おとめ座の人ってロマンチック」って言うのと同じような感覚なのでしょうか?「女性は腹がすわってない」「女性はきめ細やかなことに向いてる」とか。。。ツイートもしてしまったので少し持論を展開すると、基本的に能力に性差はないと思っています。むしろ人そのものにそれは強く、育った環境や職場の環境など、環境が与えた結果の方が強いと思っています。


育った環境と言う意味では確かに女性は小さいころ「女の子がお転婆しちゃダメ」とか「おしとやかにしなさい」などと言う環境に長くいた可能性は高く、特に「一歩引いた美徳」「男を立てる」などの習慣が多く残っているのでこの影響は強いと思います。ただしこれはメリットでもあり、小さいころから「美徳」と言う価値観を押し付けられ(幼少期に本人が判断できようもないのであえて押し付けと言ってます)、知らず知らずにそんな一面を演じることに慣れている可能性は高いわけですが、周囲の期待に演じて応えられるとすれば、それはすごい強みだと思います。※演じるって言葉が悪いかもしれませんが、したくないのにやっているというより、褒められることを実践するという意味で使っています。


もう一つ、今回のセッションで気づかされたことは、もし女性が男性より仕事ができないんだとしたら、それは悪い環境が女性に経験をさせていないことが原因ではないかと言うことです。


今回のアンケートの一部回答のような女性像で上司に見られていた場合、チャレンジさせてもらうこともできません。また臆病な上司なら厳しく叱ることもできないかもしれません。男になら「馬鹿野郎!」と頭ごなしに怒鳴りつけて、こんこんと説教を垂れることもできるでしょうが、なかなか女性を厳しく叱りつけるのは難しいかもしれません。※そもそも人に対して馬鹿野郎はなしですが。あっ!すみません。。


さらに目をかけている部下を飲みに誘って朝まで語りつくすことも、男性上司・女性部下ではしにくいかもしれません。こう言った環境が「女性に経験」をさせないために、経験差が生まれてしまい、それを性差と一括りにされてしまう悪いスパイラルが起きがちであると思いました。


DNAも、体の構造も、性の上での役割も違うのですからそれぞれの特性に合った立場は確かに違うと思います。また男性が女性に紳士的に振る舞うことは礼儀だとも思います。ただし、これらは良いベクトルに働きこそすれ、悪いベクトルに向かうべきでないと思います。完全な均等は特長が違う以上あり得ないと思いますが、偏見によりチャレンジする機会や、何か(叱咤でも怒鳴られるでも)を経験をさせてもらえずに不平等になることは異常だと思います。事業面で考えても、男女比がほぼ半々なら、経験をさせない人間を半分作ってしまった時点で大きな機会損失です。


もし上記の様なことが限定的にでも起こっているのであれば、多くの女性に多くの経験を積んでもらい「開発現場を」「日本を」明るく発展させるために、女性幹部の登用、育成はもっともっと積極的に行われるべきだと感じました。